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演劇を通して生きる力を育てる  
 兵庫県立姫路北高等学校 演劇部(姫路市)
(2008年5月号に掲載)

 県立姫路北高等学校演劇部は、県下で唯一の夜間定時制高校演劇部だ。仕事との兼ね合いで毎日けいこに参加できない部員もいるが、OBや他校生の協力も得て一般公演、依頼公演をこなし、総観客数は3000人を突破。高校生の演劇コンクールでは優秀賞を獲得するなど注目を集めている。
 
 舞台で堂々と演じる姿からは想像し難いが、不登校や引きこもりの経験を持つ生徒もいる。「言葉や表情で気持ちを伝えるのが苦手な子ほど、素直に役に入り込み、どんどん上手になる」と顧問の岡本充博先生は言う。「公演をやり遂げることも目標の一つ。演劇を通して、生きる術を学んでいるんです」。
 
 大きなホールでの本公演とは別に、けいこ場を舞台にしたアトリエ公演も行う。3月にはO・ヘンリーの短編「最後の一葉」をモチーフに、小学3年生のアキオとホームレスの元画家・松市の交流を描いた「アキオの空」を上演。クライマックスでは客席のあちこちからすすり泣きも聞こえるほど、観客の心をつかんだ完成度の高い舞台だった。
 
 6月にはアトリエ公演「バンク・バン・レッスン」が予定されている。テーマは銀行の防犯訓練。強盗役も行員も調子に乗って、訓練がどんどんエスカレートしていくという爆笑劇だ。岡本先生も楽しみな様子で、「前回はほろりとさせましたので、次回は大いに笑って下さい」と呼びかけている。                      

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