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再度の特選をめざして  
青田 賢蔵さん(姫路市)
(2008年4月号に掲載)

 青田さんが本格的に日本画を描き始めたのは、金沢美術工芸大学に進んでから。卒業後、高校の美術教師をしながら、まずは音楽室にあるトランペット・クラリネット・ホルンなどの楽器をテーマに、音やリズムを絵の中で表現してみたいと試みた。楽器の次は川や海を泳ぐ魚の群れを素材に。釣りが趣味だったこともあり、日本中の水族館を訪ね歩いて魚を観察し、構図を考えた。「イワシやタチウオなどの弱い魚が、群れという塊になると、強く美しくなるところに魅力を感じたんです」。
 
 44歳の時、22年間の教師生活にピリオドを打ち、画業に専念。そして、平成14年、福島県いわき市で偶然見たシーラカンスとアンモナイトの化石に強く感動し、描き上げた大作「化石の海」(写真左)が第34回日展の日本画部門で特選に選ばれた。「一生好きなことができて、それで食べていけたらいいなと思っていた程度だったんですが、特選を頂いてからは人生の設計が少々狂いました。特選を2回取ると無鑑査になるので、どうしてももう一度取りたいという野心が出てきて、苦しくなる時があります。初心に戻って無欲で描こうと思いながら、でも最後まで諦めずに強い精神力でがんばりたいという気持ちもありますね」。
 
 制作に励みながら、自らが主催する絵画教室「青々会」の会員約80人の指導にも当たるなど多忙な日々を過ごしている。   

079(232)1439